今後のシナリオについて
...2003/09/18(Thu) 15:03:56...
【ご質問】(2003/8/17) 1)今の株高は作られたもので(これは完全に同じです) 小泉、ブッシュ大統領を再選させる為なので、来年秋まで基本的に堅調に推移する。 従って、株は買いであると。 さらに、来年一杯は何事も起きないだろう。 05年以降、超インフレが先か、預金封鎖が先かということになるだろうと言う事です。
≪ご返答≫ まず、この指摘ではブッシュ再選という前提で動いていますが、今、米国、特に、ワシントンでブッシュ再選があると思っている者は殆どいません。 『ブッシュは死んだ』という前提で今後の動きを見るべきだと思っています。 これは、イラク戦争に踏み切った時からの私のスタンスですが、ようやく、今、米国内でも、ブッシュはイラクの罠に嵌まったと述べる人も多くなってきています。 経済と政治は全く別の生き物であり、経済だけを見ていれば、とんでもない間違いを犯します。 今後、世界的に政治の安定は終わり、激動する時期に入ります。 今までは、日銀が世界に資金を供給することで、世界的に過剰流動性を作り上げ、今の株高を演じ、これが経済の安定=政治の安定とされてきましたが、株高を煽れば煽るほど、実態が変わらない大多数の国民からすれば、不満が溜まります。 米国でもそうですし、イギリスでもそうです。 唯一日本だけが、怒る事を忘れて、平穏になっていますが・・・。
株が上がれば、株を推奨する人も多くなり、ゴールドが上がればゴールドを推奨する人が多くなり、ユーロが上がればユーロを推奨する人が多くなります。 これで、多くの投資家が右往左往する事になり、結果気がつけば、膨大な損を抱えて身動きが取れない事態に陥ることになるのは、今までの相場上昇期・下降期に見られた事です。 相場で利益をあげようと思えば、一年に一度の売買で良いと言われる程であり、いわば、勝ち逃げですが、これが出来る投資家は、100人に1人か2人しかいません。 お客様の中に、この1人がいますが、私がお奨めした銘柄をそのままじっと保有されている方がいます。 下がったら、買い増しを行い、相場が天井をつける段階で売り逃げるそうですが、この方は、そろそろ、ポートフォリオ銘柄以外は、全て売却すると言われています。 既に、持ち株の収益は、2倍以上になっているようですが、見事という他ありません。 一切雑音に耳を貸さず、大局を見て買い続け、今、最後の<売り>場を探しているようです。 そして、当分は株には手を出さないと言われています。 個人が動いてきたために、もう終わりという判断をされています。
【ご質問】 2)これが重要な点ですが、あくまでもアメリカが先に崩壊し、その余波を受ける形で日本も崩壊するのであって、日本が先に崩壊する事はないというものです。 ブッシュ政権になって予想以上に財政が悪化していますし、米国債を、日本政府、日本の金融機関、大企業と個人で3兆ドルを保有し、アメリカをファイナンスできる国は日本しかない。 だからトルコ、ロシア、アルゼンチンとアメリカの関係と日米関係は、いくら属国とはいえ、かなり異なるだろう。 このことを考えますと、世界が崩壊し始めた時、(副島氏は触れていませんが)ドル円の為替はあまり動かないか、むしろ円高に動くのではないかと思うのです。 その後、何年か経過してアメリカが筋肉質になった時、ドル高になるとすれば、かなり長期間為替は今の状態が続くのではないかと思うのですか、如何でしょうか。
≪ご返答≫ まず、よく聞くことですが、米国の財政が悪化していると言われていますが、では、一体どれくらいの財政赤字になっているか、ご存知でしょうか? 先日も、有名な経済評論家の方と話をしましたが、この方もこのように述べていました。 『イラク戦争、減税で米国の財政赤字は記録的な水準になっており、ドルは暴落する』と。 この方に、このように聞いてみたのです。 『では、米国の財政赤字の数字はどれくらいか知っていますか?』と。 答えられないのです。 マスコミ等、米国の財政赤字は膨大と報道されており、これをただ使っているだけなのです。 お目に掛かりましたお客様にも、同様のご質問をさせて頂きましたが、誰一人として、ご存知ありませんでした。 ただ、財政赤字は膨大だ、という事は皆さんご存知でしたが・・・。
この答えは、約50兆円です。 イラク戦争の出費で10兆円ほど増えてきて、50兆円程になっているのです。 『凄い金額だ』というのは確かですが、では、日本はどうなっているでしょうか? 日本は、45兆円を越える財政赤字になっています。 隠れ借金分を入れれば、日本の財政赤字は、米国とほぼ肩を並べる50兆円になるのです。 米国のGDP1200兆円、日本のGDP500兆円。 米国の人口2.4億人、日本の人口1.2億人。 日本は、米国の半分以下の経済規模しかないのに、財政赤字は、ほぼ肩を並べているのです。 これが、本当の姿なのです。 また、よく日本人が3兆ドル(360兆円)の米国債を保有しているから、米国は何も出来ないと言う方もいますが、これは大きな間違いです。 この3兆ドルというのは、多分に眉唾ものですが、それでも、米国債を日本人が大量に保有しているのは、確かです。 これは、米国に強制的に保有させられているのではなく、個々人が自主的に保有しているという事が、重要になります。 日本国内に、米国債から得られるより、安全で、収益性のある運用先があれば、何も海外に資金を投資する必要はありません。 個人は20兆円あまりの海外投資をしているようですが、もし、日本の郵貯の利息が、10年前に経験した<6%>を越えるような時代であれば、誰も海外投資をしません。 10年複利で、倍近くになるのですから、これほど素晴らしい運用先はないからです。 ところが、ここ5年ほど、海外資産投資が急増してきています。 生保も企業も、年金基金も個人もそうです。 この理由は、国内の低金利にあります。 0.7%ほどの利回りで有利と言われれば、10年前の<6%>は一体どうなのか?と。 もし、今、年利6%の金利になれば、一体どうなるでしょうか? 国債発行(新規分40兆円+借換え債80兆円)が来年度は、120兆円を越えます。 この6%となれば、利息だけで7.2兆円にも達します。 500兆円すべてが6%になれば、利息だけで30兆円にも膨れ上がり、税収40兆円の75%を占めるという空前の規模になってしまいます。 今、日本の国債利回りは、じわりじわりと上昇を続けており、日銀膨大な資金供給で、何とか、今は均衡を保っていますが、この先、更に外資が国債を売りこせば、バランスが崩れ、国債は急落していきます。 勿論、米国債も同じく急落しますから、世界的な高金利時代に入り、今まで、低金利で生きながらえてきた企業は、もはや生きていけなくなり、鳴りを潜めていた倒産が急増してくることになります。 特に、日本は、国、地方とももはや、財政に余裕がありませんから、金利(国債利回り)が1.7%を越えてくれば、企業は赤字に転落し、銀行の不良債権は急増し、銀行にとり、国債含み損+不良債権の増大で株高の恩恵を帳消しにすることになります。 (この点は、経済レポート9月15日号をご覧下さい) 倒れるのが、米国が先か日本が先か、は市場が決めます。 日本の国債が再度(そして最後の)暴落すれば、日本から資金が大量に海外に流れ出し、木村剛氏が述べた、<キャピタルフライト>が本格的に起こり、日本の危機一気に進むことになります。 また日本企業が保有しています米国資産は、日本には関係ありません。 何故なら、日本企業で、海外に資産を保有している大企業は、いざとなれば、米国・ヨーロッパに本社を移転させ、<日本の資産>から除外されるからです。 個人も、日本で財産課税や消費税20%、税負担率75%という事態になれば、資産を持って海外に移住する人も大量に出てきます。 今の日本が抱えます借金を、誰が尻拭いするか? 持っていない人からは取れません・・・・。
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