2001年2月1日号


4.バブル化する日本国債市場



 

今まで何度となく、日本の国債市場に、 バブルが発生していると述べてきましたが、 下記の報道の通り、日経新聞1月27日付 にて、はっきりこれを明言するようになって きました。

買うから上がる、上がるから買う> という状況は、バブル期特有の証券市場 そのものです。

銀行の長期債保有残高は、総額で約80兆円 あります。
このようなポジションの中にあって、今の【国債バブル】は、銀行にとっては、願ったりかなったりなのですが、日銀が最後の景気回復の処方箋として、金融緩和に踏み切った場合、長期金利は、今の1.5%から、少なくとも3%は上昇すると見られていますから(現行のインフレ率が−1.5%から、+1.5%へ)、その際には、80兆円の元本が、12兆円以上減ります。

もっと衝撃が大きいのは、【郵貯と簡保】です。
【簡保】につきましては、別項にて、詳しく解説させて頂きますので、ここでは【郵貯】について、内情を解説させて頂きます。

【郵貯】の運用ですが、運用資金総額は、255兆円あります。
これは、今の時点では、ほぼ全額、国の<財投>へ運用委託される仕組みになって います。
この<財投>は、以下のように運用されています。

*財投の総額は、528兆円  
国債へ 115兆円
特殊法人(住宅公団・本四公団等)へ 110兆円
国営公庫へ(金融公庫等)へ 145兆円
地方公共団体へ 83兆円
国へ 73兆円

ここで見て頂きたいのは、国債(115兆円)分です。
この国債が、仮に15%の損を受けた場合、17兆円もの損失を抱える事になります。

また、特殊法人の110兆円、地方公共団体の 83兆円、併せて、193兆円の分に、現時点でも、かなりの損失を抱えているとの指摘もあり、事実、本四公団は、4兆5,000億円もの負債 を抱えており(このうち、有利子負債は3.8兆 円)、国(税金)から800億円もの【補填】を 受けいます。


*画像をクリックすると、記事が出てきます。


事実上、経営が破綻しているわけであり、このほか にも、石油公団等、1兆円以上の負債を抱えている 特殊法人は、ごろごろあります。

これらは、今のところ、見かけ上は、国から (税金から)、補填を受けていますから、何とか利払を行っていますが、これとて、限界があります。

既に、国でも税収では支出をまかないきれずに、 毎年30兆円以上の赤字国債を発行している有様であり、特殊法人の赤字を補填する余裕など無く なってきています。

今後、特殊法人の利払いがストップする事態に 発展する可能性もあり、その場合には、国の一般 会計でこの特殊法人の負債を全てかぶることに なり、第二の国鉄になります。

その時、上記の【特殊法人への110兆円もの貸し付け金】は、【国の負債】になり ますが、国の財政が破綻しかけている時に、果たして、この【特殊法人】の債務が 履行されるのか。

最悪の場合、国 >> 特殊法人 >> 国 という連鎖が断ち切れてしまい、 債務不履行という事態になる可能性もあります。

この場合、郵貯に預けている貯金は、払い出し不可能という事態に追い込まれます。

今は、まだ、国の一般会計で、経営不振の特殊法人の赤字を補填することが出来ますが、それでも、30兆円もの赤字を垂れ流しながら、補填を行っているもので、いつまでも、このような異常事態が続く筈がありません。

異常な事態は必ず修正されるものです。

その時は、一体いつか?

私は、日銀が更なる金融緩和に踏み出し、インフレ政策に足を踏み入れ、国債市場が 急落する時だと見ています。
具体的な時期は、早ければ、夏までには、訪れると思っています。
その時には、日本の金融市場は、未曾有の混乱に陥る事になります。

そして、これが、バブル化している国債市場の暴落を招き、金利の急上昇を招き、 超円安を招き、日本はハイパーインフレへの道へ突進していく事になるでしょう。

バブルは、永遠には続きません。