2001年5月1日号

5.電力株特集


私はかねてから、電力会社株(特に、東京電力・東北電力)を推奨してきましたが、 多くのファンドマネージャーや株式専門家の方から、何故、電力会社など魅力の無い会社を推奨するのか? 反対に、"空売りする!"との指摘を受けてきました。

株式専門家の方やファンドマネージャーは、今、動いている株しか、見ていません。 ですから、上記の【東京電力】や、【東北電力】の魅力など、全く分からないのです。

今回、<特集>という形で、詳しく、電力会社の魅力を解説させて頂きますので、このゴールデンウイーク中に、じっくりご検討なさってください。

【東北電力】 株価は、1,730円を越えてきています。

レポートをお読み頂いた方の多くの方は、1,500円台で購入された方が多く、3月末の配当金実質手取り40円を手にされています。

今後、9月中間期には、更に、手取り20円配当が受け取れますので、年間配当金60円、1,500円が購入価格とすれば、年間4%の実質利回りになっています。

更に、15%の値上がりをしていますから、単純計算でも、既に19%近い収益を得て頂いています。
では、この【東北電力】の魅力は、これで、終わりか?となりますと、実は、 これからが、本番になります。

【東北電力】の売上げは、年間1.8兆円あります。
そして、発行株数は、5億株になっています。
この5億株のうち、浮動株比率は32%ですから、なんと、1.6億株も自由に売り買いされる株になっているのです。

そして、外資は、既に6.8%(3,400万株)所有しています。
大株主には、新生銀行が、1,500万株の大株主となっています。
これらを、併せますと、2.09億株、即ち、41%以上の株が市場にあることになります。

そこで、何が起こるか?
米国の電力業界の異端児である、エンロンが、【東北電力】の地盤である青森県に、200万キロワットの発電所を2007年までに、総額2,000億円で作ると先般発表しています。

では、果たして、この計画が予定通り進むでしょうか?
答えは、NOです。

このエンロンは、言わば、買収を繰り返して、発展してきた会社です。 自前で、5年、6年という長い期間をかけて、発電所を作るというような悠長なことをしている会社ではありません。
エンロンの本当の狙いは、上記のような買収しやすい株が、大量にしかも、安く手に入る【東北電力】を買収し、そのまま売却するか、切り売りする事にある筈です。

【東北電力】は、一株あたり純資産が、1,500円以上ある会社です。 しかも、消却が終わった資産を多数持っています。
発電所を厳密な資産としてみた場合、恐らく、一株あたり純資産は、軽く 2,000円を越え、場合によっては、3,000円に迫る事も考えられます。

この発電所を、新規に電力ビジネスに参入希望会社(外資も入れて)に一基ずつ 売却すれば、莫大な利益をあげられます。

現在の【東北電力】の発行株数は、5億株です。
これを、一株2,000円で買収した場合、総額は、僅か1兆円にしかすぎません。 これに、負債2.4兆円を加算しましても、僅か3.4兆円です。

【東北電力】には、余剰金が、5,000億円近く眠っています。
また、下記の発電所の含み益は、膨大な金額に上ります。

<火力発電所>
東新潟火力発電所 379.5万キロワット
原町火力発電所 200.0万キロワット
秋田火力発電所 165.0万キロワット
能代火力発電所 120.0万キロワット
新仙台火力発電所 95.0万キロワット
仙台火力発電所 52.5万キロワット
八戸火力発電所 50.0万キロワット
合  計 1,062.0万キロワット

<水力発電所>
第二沼沢発電所 46.0万キロワット
その他 20.8万キロワット

<原子力発電所>
女川原子力発電所 134.0万キロワット
東通原子力発電所 (建設中)   110.0万キロワット
 
現在の一株1,700円は、額面を50円に換算すれば、僅か170円です。
ドルベースで、換算すれば、僅か$1.40に過ぎません。
これは、倒産会社の株価より、安い株価です。

更に、ドルが、1ドル130円、150円、200円になれば、ドルベースでの買収価格は、1ドル以下になる事もあり得るのです。

株主資本比率18%近く、年間配当も出すような会社が倒産会社の株価以下というのは、世界の投資家からすれば、信じられない事なのです。

現在、【東北電力】の株式は、株集めが進行しているような、動きをしています。 着実に株式が吸い上げられています。

今後、【東北電力】は、外資、内資入り乱れての、株式争奪戦を演じる可能性があり、一気に急騰する事もあり得ます。

私は、一貫して【東北電力】の妥当株価を、2,500円に設定してきましたが、現在、行われています株集めが明らかになれば、目標株価を引き上げることも考えています。

じっくり、年間配当を楽しみながら、どのような展開を見せるか、楽しみな投資対象です。

【東京電力】株価は、一気に2,950円まで上げ、先の高値を抜いてきています。

今後も、目標である、5,000円に向けて、順調に株価を上げていくと思っています。



【東京電力】は、何度も述べてきておりますが、今、ようやくその巨体を少しづつ、前に進めてきています。

現在、利用者が急増してきています高速ネット接続市場に、子会社の【スピードネット】を使って、本格的に参入してきています。

5月25日から、月額4,350円で、1.5メガのスピードで事業を開始しますが、今後、3,000円台まで、料金を引き下げる予定との事であり、利用者が飛躍的に増えるでしょう。

現在は、まだ、埼玉県の3市での試験になりますが、来年2月までには東京・ 神奈川・千葉県でも、事業を開始することになっています。

【東京電力】は、最大の光ファイバー網を既に持っています。

この既存のインフラを自由にしかも、安く使えるのは、物凄いコスト競争力になります。

また、東京電力系の通信会社の<TTNET>と、東京エレクトロン、エイベックス、日本IBM系のアドテック、富士通系のアルファ・オメガソフト等7社が、新会社を設立し、来年春までに、とんでもない超高速通信サービスを開始します。

この内容は、余り一般には、知られていませんが、驚異的なものです。 簡単に言いますと、2時間のDVDに記録された映画を、一秒で送信してしまうというスピードなのです。

従来の光ファイバー通信の16倍のスピードを持っています。
NTTコミュニケーションズが、始めました光ファイバー通信は、2.4ギガです。
今度の新サービスは、40ギガです。
もう初めから、勝負にはなりません。

また、10月には、電力会社系列の地域電電が手がけますデータ通信事業を、統合することになっています。
この統合先は、PNJコミュニケーションズ社であり、【東京電力】の種市副社長が就任することになっています。

今回の統合で、電力会社が保有する18万キロメートルにも上る光ファイバー網を利用して、データ通信事業が本格展開できます。

何度も述べてきましたが、今、眠れる巨像が徐々に走りだしてきているのです。

今後、この巨像が通ったあとには、踏み潰され、無価値になった新興会社の株券が、無残に散らばっていることでしょう。
最も新しく公開しましたブロードバンドの会社も、この巨像の前にはひとたまりもありません。