2001年12月1日号

2.アナリストの罪


日本でも、ITブームの際に、アナリストの推奨銘柄で、莫大な損を抱えた個人、機関投資家が多く出ましたが、これは、本場の米国では、もっと重大な問題が引き起こさ れています。

それは、<何を信用してよいか?>という 事です。

右記の記事では、ナスダック銘柄を米国の CSFB証券のアナリストが推奨し、如何に 株価が暴落していったか。を詳細に報じています。

そして、如何にアナリストが無責任な推奨をしてきたかを、克明に報じているのです。

この株を購入した株主からすれば、今更となるでしょうか、この記事のいわんとする事は非常に重要な事です。 即ち、〔アナリストは如何にいい加減か〕これを、淡々と述べているのです。

私は、何もアナリストに100%を求めている訳ではありません。
投資の世界では、100%の確率はあり得ないと、何度も述べてきましたが、だからこそ、色々な情報が必要であり、分析が必要なのです。

アナリストは、数千万円という高給をとり、企業から特別待遇を受け、そして、我々より遥かに詳しい会社の情報を得ています。

にも拘わらず、全くあてにならなら分析しか行なっていません。
何故でしょうか?

私は、目が曇っているのではないか?そう思っています。
企業から、特別待遇を受ければ、冷静な分析など、出来る訳がありません。

例えば、アナリストや投信の運用者に、オリエンタルランドが開きましたディズニーシーのチケットが、ばら撒かれましたが、これで、アナリストや投信の運用担当者は、正当な目で、会社を評価できるでしょうか?

9月11日の米国テロで国内旅行がブームになり、たなぼたで、入場者が急増し、収益が拡大した為に、今はまだ、株価は買いでよいでしょうが、この華やかな影で1件の重大な取引が行なわれ、これは、いずれオリエンタルランドの収益を圧迫する事になるのは、見落とされています。

また、米国のディズニー株が、ディズニーランド・ディズニーワールドへのテロを恐れ、株価が下がっているのを、日本のアナリスト・投資家は無視しています。

ラディンが、ディズニーランドと一緒に写っている写真が、米国のサイトに掲載され、いたずらかも知れませんが、米国のマスコミはこれを報じ、国民に警告を発しています。日本では、勿論無視でしたが・・。

現在の投資の世界は、収益より、如何にリスクを軽減するか。
これが、非常に重要になっているのです。勿論リスクを過大評価する必要はありませんが、それでも、色々なリスクを勘案し、投資を行うべきなのです。

目が曇ったアナリストなど、百害あって一利無しといえると思います。
ところで、11月22日に、株価400円の<大成火災>が経営破たんしましたが、破綻するまでの格付けは、日本格付け研究所では、なんと、最上格の≪a−1≫挌でした。

最上格から、倒産するとは、一体どういうことでしょうか?
また、経営の安定性を示すと言われる<ソルベンシーマージン比率>は、この3月期では、851%もありました。 200%以上は安全と言われてきましたが、851%でも、破綻することが明らかになりました。

この2つの指標。

最上格の格付け
851%ものソルベンシーマージン比率


結果、経営破たん。これが、日本のアナリストの目が曇っている結果です。
今後、このような例が多く出てくると思いますので、投資にあたっては、くれぐれも、ご自分で情報を分析の上、行動を起こされる事をお奨め致します。