2003年8月1日号

1.日本再生は農業から始めるべき


今、日本には忘れられた≪危機≫があります。
農業の崩壊】です。

日本のエネルギー問題は、経済を大幅に縮小させ、10年後にも始まります大陸棚開発を行う事で何とか乗り切れると思いますが、【農業の崩壊】は、一旦進めばそう簡単に再生出来るものではないのです。

今、北海道から九州まで、色々なところを回り、気づくことがあります。
それは、≪田舎の荒廃≫です。

特に、長年続いてきました『減反政策』の弊害は物凄いものがあります。
農家の方とお話をしますと、多くの方が、このように言われます。
『お米を作りたい』と。
減反政策に協力することで、確かに一定の収入は手に入れることが出来ますが、多くの農家の方は、これに精神的に矛盾を感じているのです。
本当の仕事である、お米を作って収入を得たいと思っているのです。

なぜ、農家の方は、お米を作ってはいけないのでしょうか?
今世界的に異常気象が起こっており、いつ何時、日本に大災害が起こり、米の生産が激減するかも知れません。
九州の大雨、仙台の地震、冷害懸念・・・。その時の備えは、今、殆どされていません。

目先の予算減額だけに目がいき、お米を蓄えれば資金が掛かる。
これだけの事で、備えがされていないのです。

確かに、今まで自民党の政治家達は、機会があるごとに膨大な農業補助金を獲得し、“ウルグアイラウンド対策費”や、“ふるさと基金”というばら撒き・補助金政策を行い、農家の方の生活を支えてきました。

この補助金のお陰で、都会では考えられない大きな家が田舎に建ち、“Nツアー”(農協ツアー)が海外で幅を利かすという事態になったのは確かです。
そして、このような“農家優遇”を見せ付けられてきた一般国民からすれば、ならばと反発をし、そんな農家が作る米など食べるものか、と、国民はパンやその他の輸入農産物に乗り換えていきました。
丁度ライフスタイルの変化の波にも乗り、日本人(都会人)のお米離れは、急速に進みました。
結果、お米の消費が更に減り、減反を強化せざるを得ないという悪循環に陥ってしまったのです。

ところが、ここにきまして、田舎の経済が急速に悪化し始めてきています。
国の財政難で、農業補助金が減額され、しかも、お米の輸入や消費の更なる減少で、農家の方の収入が大幅に減ってきたのです。
専業農家の方の年収が200〜300万円という状況にまで落ち込んできているのです。
もはや専業農家ではやっていけない事態にまでなっている方が多くいます。

そして、農家の方が減反をやめて、お米の作付けを再開し、収入を増やそうとしましても、今まで減反政策に協力してきた為に、田んぼがすぐには使い物にならない状態になっているのです。
水田は、手入れをしていないとすぐ駄目になります。
このままの事態を放置すれば、高齢化もあり、早晩日本の農業は消滅し、一旦食糧危機が襲った時には、日本国民が餓えるという事態にもなり兼ねません。

米国には、≪食糧安保≫という言葉があるくらい、しっかりした≪備蓄≫を行い、例え 一年間凶作になろうとも、十分賄えるだけの食糧は確保しています。

今までのばら撒き政策は確かに誤りであり、この責任は追及されるべきですが、今、本当の農業の再生を図るべき時に来ています。
ここで対策を立てずに、このまま【農業の崩壊】を放置すれば、日本は、根底から崩れ落ちます。
ITでお腹が一杯にはならないのですから。

具体的な対策としては、農家の方が作ったお米で販売できずに残ったお米は、政府が全て買い上げ、これを≪戦略物資≫として備蓄すると共に、更に古くなったお米は、≪ODA≫として世界中で餓えている国に配ればよいのです。
ODA予算から5,000億円を<食糧援助>として、餓えている国・地域に配ればよいのです。

意味のない補助金を農家に配るのではなく、お米を作ってよかったと農家の方が思える本当の農業政策を立てる時が来ています。

日本人が戦後受けた米国からの食糧援助を、今度は日本が世界中に行なえばよいのです。
勿論、これで、タイ等の米輸出国が米を売れないという事を言ってくるかも知れませんが、そもそも餓えている国は、食糧を買うお金がないから国民が餓える訳であり、問題はありません。

地方・都会出身の国会議員に関係なく、今、国を挙げての<食糧>を考えるべき時が来ている筈です。


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