2003年8月1日号

8.消費支出増加は本当か?


7月29日に総務省が発表しました『6月のサラリーマン世帯の家計調査』によりますと、一世帯あたりの消費支出が≪0.4%≫増の312,081円となったとしており、この増加は、株高での消費者心理が好転したことを理由に挙げています。

サラリーマンは、本当に支出を増やしているのでしょうか?
大多数の国民からすれば、『どうも実感とはずれているように思える』と言われるでしょう。
では、ここでこの<0.4%増>の謎解きをしてみたいと思います。

マイナス0.1%≫ これが本当の数字です。

増やすどころか、若干ですが支出を減らしているのです。
政府が発表しましたこの≪+0.4%≫は、物価下落分を調整した数字になっているのです。

物価がこれだけ下落しているから、実質的にはこれだけ増えたことになると。
国民は、毎月の収入を物価が下がったからといって、この下がった分を“増えた”と実感せずにお金を使っていますが、政府からすれば、これだけ物価が下がったのだから実質的にはお金の価値が増し、支出を増やしたことにしましょうとなるのです。

何も株が上がったからといって、支出を増やしたのではなく、物価が下がったから、統計のマジックによって、数字が“かさ上げ”されただけなのです。

これでこの謎が解けたわけですが、数字の遊びはさておき、実際の消費の現場では、サラリーマン、自営業者に関係なく、支出を切り詰め、どうにかこの不況を乗り切ろうと皆、必死になっています。

この統計で出てきています月間支出312,000円のサラリーマンは、年間で374万円も支出に使っており、かなり“裕福な”サラリーマンだといえます。
これだけの消費支出が出来るのはどのようなサラリーマンなのか、公開されていませんが、高級官僚や高給の銀行員、上場会社のサラリーマンが、かなり多く含まれているのではないか、と以前から噂されています。

どのような統計であれ、一般国民から、かけ離れた統計など全く無意味であり、このような統計を作るために、どれだけの<税金>が投入されているか。
この方が問題だと言えます。



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