Vol.23 Nov/15/2005


4.トピックス


1)

凄腕ディーラーが消えた相場

 

日本の株式市場ではカリスマとも言われたヘッジファンド運用のプロである隅田氏が膨大な損を抱え、運用契約していた極東証券から契約解除されたと報じられていますが、その損は極東証券だけで6億円に上るようです。

ヘッジファンドはいったん損を膨らませば、全てを失うファンドであり、極東証券はここで損を確定して負けは負けとして、ヘッジファンド運用から撤退したものですが、これが個人であればそうは行きません。
大方の個人は損を確定できないまま最後まで付き合い、損を膨らませていき最後には全てを失うことになるのです。

それにしても、カリスマディーラーもあっという間に落ちていくのが株式・金融市場なのです。その世界で個人が継続して利益をあげることが果たして可能でしょうか・・・。

2)

米国資産家の投資家心理が悪化

 

<グラフ3-1>

右のグラフ3-1をご覧ください。

このグラフは投資資産1億円(100万ドル)以上と5,000万円(50万ドル)以上保有している米国人資産家に聞き取り調査した結果をグラフにした<資産家指数>です。
急速に悪化してきていることが見てとれます。
実際米国の資産家と話をしましても明らかに投資・消費マインドが萎縮しているのが分かります。
そして金融市場から資産逃避を急いでいるのです。

GM危機、デリバティブ破綻危機、自然災害、フランスでの暴動等々余りにも多くの不安要素があるために、資産家たちは高額商品の購入を控え、資金を安全な現物に逃避させているのです。


<グラフ3-2>

<グラフ3-3>

<グラフ3-4>

そして特に中堅資産家(5,000万円〜1億円の投資資金)の心理は<マイナス>に落ち込んできていますが、これは以下のグラフの通り住宅市場の変調が原因でもあるのです。(グラフ3-2・3-3・3-4ご参照)

借金を目一杯して不動産を購入したものの、転売できない不動産が急増してきており、中堅層の投資家はいまや戦々恐々となってきているのです。

『このまま金利が上がり続けた場合、とても金利が払えないことになる。何とかしないと』となっているのです。勢い消費も落ち、投資マインドも萎縮し更にはここで決死挽回とばかり投機に手を出す者も出てくるでしょう。
リスクを忘れた行動に走るのです。
結果、全てをなくして落ちていきます。

ところが、数十億円、数百億円以上の資産を保有している本当の資産家は、そもそも借金して不動産を購入していませんから、金利が上がってもびくともしません。
むしろ預金部分の受け取り利息が増えて喜んでいます。

ところがデリバティブ問題が起こってきており、預けている金融機関がデリバティブリスク管理に失敗し、経営破綻した場合元も子もありません。結果、利息を捨てても<現金>か<現物>しか道がなく、今、物凄い勢いで<現金保有>と<現物>への資金移動を行っています。

本当の資産家にとり、今はとても投資や消費を考えている暇がないのです。とにかく、『資産を守らないといけない』となっているのです。




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