今まで何度となく、不動産場バブルの崩壊、株式バブルの崩壊につき警鐘を鳴らしてきましたが、ほぼ全てのマスコミ等で『バブルなんかではない、これからも不動産・株式は上昇を続ける』と報道され、多くの個人投資家はこの甘言に乗り不動産投資・株式投資を行ってきました。
中には今迄日本の財政赤字を警鐘していた“自称エコノミスト”までもが『株は2007年まで上がる』と言い出し、株式投資を煽りに煽っていました。
そしてこれに個人投資家は踊りリスクを忘れて目一杯投資を行ったのです。
週刊誌でも“カリスマ投資家”なる専門家が登場し、聞いたこともないような新興会社を推奨していましたが、結果暴落して多くの素人投資家は目も当てられない損を抱えている事例が多くあります。
今、日経平均は高値から20%ほどの下落を見せ、新興市場に至っては半値にまで暴落していまだに底値は見えない状態になっています。
それどころか、今後さらに株価は暴落することを殆どの投資家は知りません。
株式関係者からはこのような甘言がさらに囁かれています。
『企業業績、日本の経済は成長を続けるので株価は今は絶好の買い場である』と。この言葉を信じて多くの個人はさらに株を買い増しするでしょうが、中にはすでに殆どの資金をなくしてしまった投資家もいます。
その一例が個人に人気のある【ソフトバンク】株です。
高値:5,190円(1月4日)
現在:2,105円(7月14日)
下落幅: 3,085円 値下がり率: 59% 信用買い残: 7,880万株
仮に1月4日に5,100円以上で購入していたら今頃どうなっていたでしょうか?
<ケース1>
購入代金 :510万円 現在の評価額 :210万円 損失 :300万円
このケースでは現金で1,000株購入していた場合ですが300万円の損をして資産は半分以下になってはいますが、それでもまだ現時点では200万円は残っています。 |
<ケース2>
借金(信用取引)で1,000株購入していた場合は?
購入代金 :510万円 この保証金:170万円 時価評価:210万円
債務超過額(追証)40万円
この場合、元本170万円をすべてなくした上に、更に40万円を払う必要があるのです。
170万円の現金なら個人投資家は持っていますからリスクを忘れた個人投資家はこのような取引を手がけ、この半年で200万円以上の損を出していることになるのです。
しかしながら、以下の事例に比べればまだましかも知れません。 |
<ケース3>
もし、<ケース1>の投資家が500万円の保証金を入れて3倍取引(3,000株購入)をしていたらどうなるでしょうか・・・。
購入代金 :1,500万円 保証金 :500万円 時価評価 :630万円
債務超過額(追証) :370万円 損失額 :870万円
500万円の元本を全て無くした上に、370万円を追加で払わなくてはいけないのです。即ち870万円を失うことになるのです。
年配の投資家なら500万円くらいなら持っています。それをこの半年間で全て吹き飛ばしてしまった以上に、さらに370万円の追加支払いをしなくてはいけないのです。
老後の設計が根本的に狂ってしまったことでしょう。
しかしながら、リスクを省みなかった以上仕方ありません。 |
新興会社である【ソフトバンク】株だから損をしたのであって、日本最強の企業といわれる【トヨタ】なら大丈夫ではないか?といわれる方もおられると思います。しかも、多くのアナリストや証券会社はトップで推奨していた株でした・・・。
【トヨタ】の株価
高値:6,950円(4月21日) 現在:5,720円(7月14日)
値下がり幅: 1,230円 値下がり率: 18%
仮に4月21日に6,900円で、信用取引で1,000株買った投資家がいたとしますと、どうなるでしょうか?
購入代金 :690万円 保証金 :230万円 時価評価 :570万円
損失額 :120万円
この投資家は投資元本230万円のほぼ50%を無くしてはいますが、まだ100万円は残っています。しかしながら世界的な超優良株のトヨタですら<信用取引:借金>で株を買った場合、投資元本の半分を無くすことになるのです。
これが株式なのです。
どのような投資でもリスクはあります。リスクのない投資はありえず、仮にリスクのない投資という説明があれば、それは100%インチキだと断言できますが、一般個人がよく目にします株式は、最も手軽な“リスク商品”だということをもっと個人は知る必要があるのではないでしょうか?
ところで、米国の株式はどうでしょうか?
ニューヨークダウの値下がり率は日本よりはるかに小さいのですが、ナスダック、特にハイテク企業の株価は目を覆うほどの下落をしている事例があります。
<グラフ3-1> |
最も成長している企業の1つと言われているネットオークション大手の<eBay’s>の株価はそのひとつです。右記のグラフ3-1をご覧ください。
今年に入り40%以上の下落をしているのがお分かり頂けると思います。
急成長を遂げている<eBay’s>ですらこの有様なのです。多くの個人投資家の期待を裏切っている代表的な企業ですが、会社は素晴らしい業績を上げているのもかかわらず、株価は売られているのです。
その理由は?簡単です。今までの株価が高すぎたのです。そして投資家の間に株を買い支えるだけの資金がもはやなくなってきているのです。
結果、株価収益率で15倍にまでなってきていますが、一向に下げ止まらないのです。どこで下げ止まるか?株価収益率で12倍?10倍?8倍?誰にもわかりません。
言えるのは、『売る人がいなくなったら下げ止まる』ということです。
こんな馬鹿馬鹿しい安値では売らないという人が大半になれば、売り買いがなくなり、結果そこで底を打ちます。
それまでは下げては買われ、買われては下げるという展開をしていくはずです。
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