Vol.69 Oct/15/2007


3.崩壊の危機に瀕している国民年金


今、年金への不信が渦巻いていますが、社会保険庁が今まで公表してこなかった数字、国民年金保険料の年齢別実質納付率が民主党の求めにより公表されましたが、そこには驚くべき数字が並んでいました。

20歳 - 24歳

26.9%

>>

今までの公表数字

56.2%

25歳 - 29歳

40.4%

 

 

 

全年齢層

49.0%

>>

今までの公表数字

66.3%

半分の国民が国民年金保険料を払っていないということになっており、しかも24歳以下では30%を切ってしまっているのです。
これでは<国民年金保険>など言える仕組みで事実上ありません。
システムとしては完全に崩壊していると言え、政府は国民年金保険を抜本的に見直す時期に来ていると言えます。

では具体的にどのような見直しが必要でしょうか?
今のような<掛け捨て>が発生する掛け金システムではなく100%積み立て方式に移行するか、完全な消費税方式にするべきだと言えます。
100%積み立て方式では仮に月額1,000円だけしか積み立てることが出来ない人も居れば10万円を積み立てることが出来る人もいるかも知れません。
これらを全て国民が選択し運用は全て国債にして他への流用・運用は一切認めないという形にすれば、5年で積立金を解約する人も出るかもしれませんが、30年間、40年間積み立てていく人も出るかも知れません。
個々人の事情によって積み立て期間・積み立て額を決めさせればよいのです。
そして国債で運用するわけであり運用手数料も殆どかかりませんから、例え国債利回りが1%でも最低でも元本は保証することが出来るはずです。

もう一つの方法である消費税方法では、これは国民全てが平等に負担するシステムであり、これは年金だけではなく、健康保険料も該当します。
<年金掛け金>、<健康保険料>、<介護保険料>を消費税で賄うとすれば、最低でも消費税は20%を超えていきますが、生鮮食料品等生活必需品には5%の軽減税率を課し、他の一般消費財には20%の税率をかけてもよいのです。
単純計算になりますが、1%の消費税で2兆円の税収があるとすれば、20%では40兆円の税収になります。
この40兆円の枠内で<年金><健康保険><介護保険>を賄うことが出来るかどうかになりますが、高齢化が進めばこの20%という消費税率では到底不可能であり、税率は30%にも達することになるでしょうが、今の日本の人口構成からしますと、避けることが出来ないわけであり、いつまでも机上の空論を論じるのではなく、自民党・民主党も実際の数字をベースに真剣な議論をするべきではないでしょうか?

※2006年度の社会保障費は31兆円となっており、2011年度には40兆円にも達するものと推計されています。

このままいたずらに時間だけ経過させていけば、全体の国民年金納付率が今の49%から40%を切り、30%以下に落ち込むのも時間の問題だからです。
今回明らかになりました<49%の納付率>は今回の年金不信が出てくる前の数字であり、今のような状況では40%を下回っているかも知れません。
若者に至っては20%を切っているかも知れません。
また、一部では年金を払わなくても生活保護を申請すればラクして老後の生活が送れると嘯く若者もおりこのような風潮が広まれば誰も年金掛け金など納めなくなってしまいます。

今、政府に求められるのは国民が安心して保険料を預けることが出来る仕組みであり、まずは今までの膿を全て出し切り、本当に積立金が残っているのかどうかを国会で明らかにし、国民の“預けた”掛け金が一体どうなっているのかを明らかにするべきだと言えます。
その上で、<掛け金没収システム>を廃止して、今までの<保険料>を納めた期間が足らなく年金支払いが出来ないというのであれば、その<保険料>は全額返金するということにしても良いはずです。
国が定めた年金掛け金期間に不足するから今まで掛けてきた年金掛け金を没収するという今の仕組みは国民側からすれば到底納得できるものではなく、厚生労働大臣もこの<没収>することが妥当なことなのかどうかを国会で明確にするべきではないでしょうか?保険料を横領した数十人の職員を追及することより、こちらの方が国民にとりはるかに重要なはずです。

民主党も自民党も公明党も国会で徹底的に議論するべきではないでしょうか?



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