1)35%の削減要求と企業存亡の危機
今年10月に取引先の部品メーカーを集めて以下のように述べたTVメーカーがあります。『今後3ヶ月で一律35%のコストを削減せよ』今、TVメーカー各社は業績不振に直面してきておりこのままいけば軒並み赤字に転落することになりますが、35%もの削減要求を受けた中小部品メーカーの中にはとても飲めないとして、倒産するところでも出てくるはずです。
世界最大の消費市場である米国では今やTV販売がガタガタになりつつあり、例えば液晶TVでは今まで40型以上が売れていましたが『7月以降は急激に落ちた(シャープ 片山社長)』とも言われており、今後最大の商戦であるクリスマス商戦で大コケするようであれば在庫の山が市場に投入され投売りが始まり一気に市況が悪化すると見られているのです。
これが日本に跳ね返ってくれば企業業績はガタガタになります。
すでに、パソコンの販売不振は目を覆うような状況になりつつあり、パソコン用DRAMの大口取引価格は11月前半は10月後半に比べ<7.7%>も下落しており、一個1.2ドルとなっていますが、スポット市場ではすでに一個1ドルを割り年初からの下落率は80%を超えています。
今や膨大な在庫が処分され始めており、以前、隠された在庫がいずれは出てくるとしておきましたが今やこれが現実化してきているのです。
TVメーカーも半導体メーカーもパソコンメーカーも業績には赤信号がともっていますが、すでに株式市場ではこの業績悪化を織り込み始めているとも言え、日経ビジネスが報じていましたが、日経平均12,000円妥当説もあながち的外れではないかも知れません。
(ただこれは業績悪化のみを織り込んでの数字であり、金融崩壊等になれば日経平均は1万円の大台を切ることは避けられません。)
2)悪夢のMMF元本割れ
誰もが目を疑ったのではないでしょうか?
『サブプライム問題でMMFが元本割れ』
MMFは最も安全な投資先と言われ、利回りもよく一般個人が最も親しんでいる金融商品の一つですが、今起こっています『サブプライム問題』で元本割れに追い込まれ、バンク・オブ・アメリカはすでに3億ドルを投入し更に3億ドルを追加投入し元本割れを防ぐとしています。
総額で6億ドル、円換算で660億円もの資金が投入されるという異例の事態に追い込まれているのです。
このMMFの残高は総額で3兆ドル(330兆円)にも達しており、ここで元本割れが発生すれば、一斉に資金が流出するのは避けられません。
MMFは金融市場にとり最重要な資金提供先でもありここから資金が流出すれば短期資本市場は麻痺することは避けられません。
いくらFRBが5兆円を超える資金投入をしましても(11月16日に再度5.2兆円もの資金供給を行っています)、相手が330兆円の巨大MMFであれば5兆円など焼け石に水とも言えます。
ところでここであれ?と思われた方も多いのではないでしょうか?
『安全確実なMMFに何でサブプライム関連商品が入っていたのか?』と。
SIVです。
MMFがこのSIVファンドが発行した資産担保コマーシャルペーパー(ABCP)に投資していたからです。勿論格付けは当時AA+以上だったのです。
このMMFの残高330兆円の中に一体どれだけのサブプライム関連商品が入っているか分かりませんが、仮に1%でも保有していれば3兆円を超える損となるのです。
これだけの損を埋め合わせる必要が出てきた場合、果たして金融機関はその損を埋めることとが出来るでしょうか?
右を見ましても左を見ましても膨大な損ばかりであり、気がつけば金融機関は損にうずもれていたということになりかねません。
3)こんな役員でこんな会社・・
最高裁判決で『こんな人物が役員にいれば会社も駄目になる』という事例が明らかになっています。
三菱自動車のリコール隠し問題で業績が悪化し、2004年―2005年度に退職する執行役員については会社側が退職金を支払わなかったことに対して該当する元役員(64歳)が6,000万円もの支払いを求めて訴えていた判決が最高裁でありこの役員の請求を退けて退職金支払いの義務はないとしているのです。
自分が経営幹部でいる間に不祥事が起こり、会社存亡の危機に直面し株価も暴落したのにもかかわらず、自分には退職金を貰う権利があると主張していたのです。
結果、却下されたわけですが、ここで重要なことはこの64歳の元役員は従業員としての退職金3,300万円は2000年に受け取っていたのです。
退職と同時に執行役員に就任し2004年に退任したわけですが、このたった4年間だけで6,000万円もの退職金をもらえると主張していたのです。
この元役員が敗訴したことで一つ分かったことは、三菱自動車は何もなければたった4年間で退職金を6,000万円も払う会社だったのか、ということです。
この<短期退職金支払いシステム>は、官僚の天下り・渡り鳥システムそのものであり、
この官僚システムをそっくり会社に組み込んでいたのではないかと言えますが、三菱グループは以前より<官僚より官僚らしい>とも言われてきており、今回の裁判では図らずもスリーダイヤの三菱グループの実態の一端が見えた事例とも言えます。
4)殆ど報じられなかった景気先行指数0%
これほど無視された重要な発表も珍しいと言えますが、11月16日に内閣府が発表しました『9月の景気動向指数』の改定値ですがなんと1997年以降で初めて<0%>になったのです。
この<0%>は金融不安が広がっていた1997年11月以来となり、如何に今の景気が悪化してきているか分かりますが、一体この重要な発表を日経新聞はどのように報じたでしょうか?
11月17日付け朝刊
『内閣府が16日発表した9月の景気動向指数の改定値は、数ヶ月先の景気動向を示すとされる先行指数がゼロ%となった。指数を算出するために採用している11の指数が、全て3ヶ月前と比べ悪化した』
たったこれだけです。殆ど分からない小さいベタ記事扱いで、さらにはこの報道には重要な点が抜けていることが分かります。
1997年11月以来となる<0%>という点です。
報道とはこのようなものであるということをしっかり理解した上で、投資行動や経済活動をする必要があると言えます。
今までいわゆる『大本営』発表だけを信じてきた日本人は物凄いダメージを受けてきたわけですが、今回は『大本営』は正確な発表をしたわけであり、報道するマスコミの対応に問題があったとも言えるのです。
確かに報道としては間違ってはいないものの、もう少し扱いを大きくしても良かったのではないか?と思うのですが・・・。
5)福祉が食い物にされた?
手元に『多摩市』が3,354万2,000円余りの予算を使って障害者に配ったとされるタクシー券があります。
合計で5冊、5万円分ですが、これは一度に10万円分ほど新宿のチケット屋に持ち込まれた分の一部なのです。
このタクシー券は多摩市に住む障害者で所得課税額が15万円以下のものには年間36,000円、15万円以上のものには年間18,000円分が支給されるものとされており、対象者は2,317名となっています。
そこで問題となるのは誰が一度に大量に換金に来たのか?ということです。
給付条件では最大でも一人年間36,000円となっており常識的に36,000円以上の換金は出来ないはずなのです。
このタクシー券には番号が印字されていますから、これから追跡が出来るはずですが、弊社スタッフが多摩市に問い合わせてみましたところ、番号は控えていないとのことであり、ここからは追跡は出来ない形になっています。
追跡できるとすればチケット屋に残っています買取請求書を確認するしかありませんが、犯罪として立件されない限り無理であり、実態は闇となっていますが、誰かが横流しをしたとしか考えられません。
今回、たまたま調査した結果分かりましたが、『多摩市』の年間予算から3,354万円がタクシーチケット代になり、更に3,178万円がガソリン代支給に回されており、年間6,532万円余りが障害者の助成に回されており、これらがしっかり障害者の方の手もとにわたり有効に使われていれば生きた税金の使い方でもあり良いのですが、万が一横流しされていたとなると話は違ってきます。
『多摩市』は少なくとも配ったタクシーチケットの番号位は控えておくべきではないでしょうか?
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